現在、広東省では、「養生のための極上品」「飲むことのできる骨董品」といわれるプーアル茶の飲用がブームとなっている。
珠江デルタ地域におけるこの一年間プーアル茶の総売上量は1万5千トンを超え、一年前より4割も増えた。以前は3割のお店しかプーアル茶を扱う意欲がなく、しかもほとんどはそれを目立たない棚隅に置いていたのだが、今はたいていプーアル茶を目玉商品として扱っており、それを一番目立つところに置いて客を惹きつけようとしている。
広州にある中国最大の茶の葉専門の卸売り市場と集散地に足を運んでみると、数年前と違って、ウーロン茶だけを扱っていた福建省の業者と、竜井茶だけを売っていた浙江省の業者もプーアル茶の販売に取り組んでいる。業界筋によると、2002年以降、広東の市場において、ウーロン茶の売上が減りはじめ、それに対してプーアル茶の売上が次第に増え、2004年、広東省ではお茶を扱っているどのお店でもプーアル茶を売るようになっている。
その背景には、プーアル茶の急速な値上がりがある。多くの業者によると、ここ数年間に、良い質のプーアル茶の値段は毎年3割かないし何倍ものスピードで上がり、極上品は金よりも高いとさえいわれている。例えば、極上品の20年ものは、500グラムで1万人民元もする。十年前までは、プーアル茶の新茶は500グラムで4ないし10元だったが、2000年以降、新茶でも百元から千元までの値段で売られているという。
プーアル茶ブームには二つの原因があると考えられており、その一つは、健康のためにプーアル茶を飲む人たちが増えていること、そして、その二は趣味としてプーアル茶のコレクションをする人も増えていることである。プーアル茶は、古代の書画や陶磁器のように、収蔵品としても人気を集めている。広東省では、プーアル茶のコレクションをする人の数が20万ぐらいいると見られている。
「チャイナネット」2006年11月17日