第10次5カ年計画(2001~2005年)の科学技術重要課題である「中国エイズ患者の抗ウイルス治療研究」がこのほど検査を通過した。
中国の科学研究者の李太生氏らが国内最多のサンプルを用いて臨床研究を行った結果、国産の抗HIV治療薬の効果が輸入薬と変わらず、効果的にウイルスを抑制し、免疫機能を高めることができ、価格はわずか輸入薬の6分の1で済むことが明らかになった。
エイズウイルスの増殖を抑えるため数種類の薬を併用する治療(別名「カクテル療法」)は、国際的に公認されているエイズの治療法だ。現在、中国はすでに「カクテル療法」に使われる薬のうちの5種を生産することができ、エイズ患者には無料で支給される。エイズ患者の多くがこれらの薬で治療を受け、その痛みを和らげることができた。
課題研究チームはこれらの薬の治療効果の証明に向けて、362人のHIV感染者と患者の中から198人を選び出し、方法別でランダムに3つのグループにわけ、厳格な管理とコントロールのもと、1年をかけて薬の治療効果と患者訪問指導を行なった。
最終的に次のような結果が発表された。
国産の抗HIV治療薬は安全で効果があり、58.8%の患者の血漿中ウイルスが測定できないほどまでに抑制された。治療を受けた患者の免疫細胞の数は増加し、免疫機能も回復した。また、エイズの最適な治療方法も明確になり、抗ウイルス治療を開始する時機がほぼ確定されるようになった。
「人民網日本語版」2006年12月5日