中国社会科学院（社会科学アカデミー）は7日、2007年の中国経済情勢を分析・予測した青書を発表した。

それによると、06年のマクロ経済は前年に続き、「高度成長、低インフレ」という好調な運営状況を維持した。07年の経済成長率は06年より鈍化する見込みだが、引き続き9.6～10.1％の急速な発展を維持するとみられる。

青書は、今年に入って経済運営には一連の問題が出現したが、中国共産党委員会や国務院が一連の新しいマクロ調整措置を適時採用したため、第3四半期（7～9月期）になると、生産、投資、貸し付けの伸びが鈍化し、マクロ調整の積極的な効果が現れてきたと指摘。また07年の国民経済の発展には、多くの有利な条件と基礎が備わっているとしている。

国家統計局の李暁超は「中国の総合的な発展戦略は、国民経済の安定的かつ急速な発展に向けて政策的保障を提供する。このほど閉幕した中国共産党第16期中央委員会第6次全体会議（六中全会）で打ち出された、社会主義調和社会の構築に関する決定は、社会各方面の経済発展への信頼感を大いに鼓舞し、結集させ、経済発展に向けた動力を高めるものだ」と話す。

同局のまとめた統計によると、今年第3四半期の企業景気指数は136.7ポイントで前年同期を4.7ポイント上回り、企業家信頼感指数は132.6ポイントで同5ポイント上回った。このため専門家は、06年の国民経済の安定的かつ急速な発展も、07年の経済発展に向けて良好な土台作りをしたとの見方を示す。

ある専門家は「需要と供給をみると、主な生産資料と資金の供給には比較的ゆとりがあり、投資と輸出の需要は引き続き大きい。こうしたことが来年の急速な経済発展の土台になる」と話す。

「人民網日本語版」2006年12月8日