このほど開催された2006北京中米「災害医学」シンポジウムで、北京市は公共災害応急能力の大幅な向上に努めていることが明らかにされた。来年の上半期には、北京市の公共災害応急能力は3倍も向上することになるという。
今後、百人が被災するという公共災害事件が発生すれば、救出作業者は15分以内に到着し、救出作業を展開することができる。現在の応急能力では、15分以内に30人しか救出できない。
北京市は緊急救助センターで、同時に1000人規模の大きな公共災害事件に対応できる大型物資装備をストックする倉庫を作ることになっている。北京緊急救助センターの責任者によると、「これまで大きな公共災害事件が発生すると、北京市衛生局が物質を調達する必要があるので、中間の環が多くて、時間がかかった」が、新たに設立される600平方メートルの装備倉庫には、1000人分の医薬、外傷手当て用物品、担架と応急発電設備などをストックすることができるので、公共災害事件が生じた際、救助物資と救助作業者を同時にすすめることができる。
今年末、新型圧力救出車18台が緊急救助センターで使用され、この車は空気濾過機能があり、感染患者を輸送することに用いられる。そのほか、緊急救助センターは来年3月ドイツから、主に地震、洪水の際の救援に用いる特種ジープを購入することになっている。
突発事件の際の応急マニュアルもあらためて明確にされた。5台の救急車が先遣部隊となり、第一陣は10台、第二陣は15台、第三陣は25台の救援車からなっている。第一陣が出発する時、指揮車、通信車、供給車が同時に派遣される。予測不可能な重大な災害事故が生じた時、緊急救助センターは災害の程度に応じて、医療救助応急チームを動員することができる。応急医療チームは協和病院、中日友好病院、北京大学第一病院、北京大学第三病院、友誼病院などの病院のスタッフからなる。
「チャイナネット」2006年12月11日