日本政府の「利民プロジェクト」の無償援助により、中国西南部の辺境地である雲南省に村民診療所2か所が建設されることになった。現地の人々の医療衛生環境の改善が目的。プロジェクトの調印式が11日、省都・昆明で行なわれた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
建設される診療所の1つは、同省西北部を横断する山脈の奥深くにある蘭坪白族(ペー族)普米族(プミ族)自治県の河西郷にある中日友好診療所の入院棟で、面積は856平方メートル。日本の「利民プロジェクト」の援助資金68万5千元と雲南省が用意した36万5500元を用いて、老朽化して危険になった診療所が改築される。この入院棟が完成すれば、現地の人々2万人あまりの医療衛生条件が改善されることになる。
もう1つの診療所は、瀘西県の白水鎮中日利民センター診療所で、同プロジェクトの援助資金64万元と雲南省の用意した8万4千元が投じられる。建設面積は811平方メートル、51床のベッドが設置可能となり、毎年の受入数は1万人以上となる。同診療所は山深いところにあり、現在の面積は468平方メートル、病棟は老朽化し危険で、ベッド数はわずか10床しかない。
同省の発展改革委員会の王敏正副主任の話では、現在同省はすでに日本の「利民プロジェクト」の無償援助を21件受け入れており、その累計金額は145万6千ドルに達している。主要な援助分野は教育、医療衛生、インフラ建設で、これらのプロジェクトの実施で人々の生活環境が改善され、同省と日本政府や民間の間の友好親善が増進されている。
1990年から現在まで、日本政府の同プロジェクトが中国で実施した援助金額は合計3億元にのぼり、プロジェクト件数は556件で、初等教育、医療保健、環境などの分野にわたる。
「人民網日本語版」2006年12月12日