新疆ウイグル自治区(以下は新疆と略)は石油・天然ガス資源に恵まれた地であり、現在、工業発展の50%を石油資源が支えている。
最新の資源評価資料によると、新疆の石油埋蔵量は209億2200万トンで、全国の陸上石油資源総量の25.45%、天然ガスは10兆7900億立方メートルで、同28%を占めると予想されている。
新疆での石油探査は1909年にドシャンズ(独山子)で初の油井が掘削されたのを突破口に、すでに百年近くの歴史がある。新中国建国前は石油産業の発展は遅々として進まず、建国時の1949年までの原油生産量はわずか1万1500トンに過ぎなかった。建国後とくに1978年の改革開放以降、石油工業は持続的かつ安定して急成長する新たな時代を迎えた。
1978年、前国家地鉱部は西北石油地質局を開設。石油探査をタリム盆地とトルファン・ハミ盆地に集中し、豊富な石油・天然ガスの埋蔵量を発見した。その後、政府が「東部を安定させ、西部を発展させる」戦略方針を策定したことから、国の石油開発の重点は西部に移された。
中国石油天然ガス総公司(ペトロチャイナ)は国務院の認可を得て1989年、1991年にそれぞれタリム石油探査開発指揮部、トルファン・ハミ石油探査開発指揮部を設立。全国各地から探査・施工技術者を集めてタリム盆地、トルファン・ハミ盆地に駐在させ、石油の探査・開発を大々的に展開した。1990~2001年までに投入された建設・開発資金は約1200億元(1元は約13.5円)。発見された石油・天然ガス田は67カ所。確認石油埋蔵量は累計26億1600万トン、確認天然ガス埋蔵量は同6472億7900万立方メートルに上った。
クラマイ(克拉瑪依)油田では原油生産量が2002年に初めて1000万トンの大台を突破。1010万トンに達して、西部第1の1000万トン級の大油田となった。
「西部の天然ガスを東部に輸送する」プロジェクトは2004年末に完成し、2005年から年間120億立方メートルの天然ガスが東部に輸送されるようになった。
同時に、政府は石油化学工業の発展を加速させるため、ウルムチ石油化学総工場やポスカム(澤普)石油化学工場、中国石油化学公司(シノペック)のクチャ石油化学工場を建設するとともに、ドシャンズ精油所とクライマ精油所の拡張工事と技術刷新を実施し、ほぼ完ぺきな石油化学工業体系を確立した。
現在、石油化学企業の原油一次加工能力は1950万トン。各種石油製品や化学肥料、エチレンやポリエステル、ポリプロピレンなどの石油化学工業原料を生産している。製品は約300種にのぼり、政府の金賞や銀賞を受賞し、関連部門から優良製品に指定された製品は75種を数える。
中国は50年以上かけて、新疆ウイグル自治区にクライマ、トルファン・ハミ、タリムの3大油田を建設するとともに、比較的完ぺきな石油化学工業体系を確立してきた。2004年の原油生産量は2253万トンで、全国第3位、天然ガスは57億立方メートルで同2位。原油加工量は1220万トン、売上高は405億元で、利益は195億元に達している。
原油生産量は1990~2004年までに年間110万トンずつ増加しており、伸び幅で15年連続、全国の産油地区でトップの座を占めている。
「チャイナネット」2005年9月28日