中国証券監督管理委員会(証監会)の尚福林主席は、このほど閉会した全国証券期貨(先物)監督管理作業会議で、「資本市場におけるさまざまな改革発展作業が次々に成果を収めるのに伴い、市場には転換の兆しがみえてきた」と指摘し、具体的に次の点を挙げた。▽資本市場発展の重要性に対する社会全体の認識や理解が目立って向上した▽投資家の信頼が目立って回復し、市場は4年ぶりに低迷状態から抜け出した▽市場規模が緩やかに拡大し、業界のカバー率が高まり、資本市場と国民経済との関連度が目立って上昇した▽市場の投融資機能が目立って強化された▽市場効率が高まり、受容力が目立って増強された▽市場の規範化レベルが従来に比べ目立って改善された――など。
尚主席は「注意しなくてはならないのは、現在市場で起きている積極的な変化はまだ初歩的な、段階的なものだということだ。資本市場の健全な発展を長期にわたり制約してきた内部・外部の諸要因は、根本的に変わっていない。中国資本市場が安定した運営を維持していくための基礎固めはなお不十分で、資本市場の改革発展を推進するという任務は依然として大変困難だ」と述べた。
今後一定の期間、証券監督管理部門は多層的な市場システム建設の緩やかな推進を重点とし、市場構造の改善、市場機能の整備を進めていく。証券取引所のメーンボード市場を重点的に発展させ、中小企業向けボードの設立を引き続き推進し、ベンチャー向けボード市場の建設を積極的に推進する。また、株式移譲の代理手続きシステムをさらに発展させ、統一的な管理の下にある全国的な場外取引市場を構築し、多層的な市場建設のニーズに対応した取引制度の刷新を模索するほか、全国統一の非上場企業に対する監督管理システムおよび持続的な監督管理制度を構築する計画だ。
「人民網日本語版」2007年1月23日