中国の経済は、マクロ調整の所期の方向へと向かいつつあるが、投資の過度の伸び、消費構造の相対的な不備という矛盾が非常に突出したものとなっている。中央経済会議では、投資と消費、内需と外需の関係を上手く処理し、とりわけ国内の消費の拡大は根本であることが指摘された。
「現在の最終消費の対GDP比はすでに史上最低レベルに低下している。経済成長における投資への過度の依存、国内の消費需要が相対的に不足している問題が深刻化しつつある」。中国人民銀行の蘇寧副行長(副頭取)はこのように指摘した。
2006年に入っていらい、投資と消費のアンバランスの傾向が引き続き拡大し、内需は不振であった。第1~第3四半期期の最終消費の対GDP比はわずか51.1%であったが、前世紀80年代の最終消費の対GDP比は62%であった。そのほか、第1~第3四半期期の投資の経済成長への寄与度は49.9%で、消費はわずか35.7であった。
農民と都市部低所得層の収入水準の低さは消費を抑制する要因の1つなっている。今回の配置では、2007年には投資伸び率を合理的にコントロールし、投資構造の最適化を図ることになっている。住民の消費、とりわけ農民の消費を重点に、国民所得の分配構造の調整を加速させ、農民と都市部低所得層の収入水準と消費能力の向上に力を入れる。これらの措置の実施で、消費は2007年に新たな拡大期を迎える可能性がある。
「チャイナネット」2007年2月16日