中国が過去1年間で米国を追い越し、欧州連合(EU)にとって最大の輸入元国となったことが、3月23日にEU統計局ウェブサイトで発表された第1四半期貿易統計報告で明らかになった。同報告によると、EUの対中国輸出額も昨年、633億ユーロ(前年比23%増)に達し、輸入額の増加とともに力強い成長スピードを示した。「北京晨報」が伝えた。
同データによると、EU構成国25カ国の中国からの輸入額は昨年、1915億ユーロ(同21%増)に達した。これに対し、米国からの輸入額は1762億ユーロ(同8%増)。実質的には、ユーロ圏の中国からの輸入額は昨年6月以前に、米国からの輸入額を上回っていた。
このほか、EUが輸入した「中国製」製品のうち、増加スピードが最も速かった分野は機械・電気設備で、産業チェーンの末端に位置する低付加価値製品ではなかった。
これらのデータについて、EU各国は嬉しい反面、不安もあるようだ。
中国輸出の持続的な成長によって、EUの現地工業・製造業は、憂慮の念を深めている。中国の2006年における貿易黒字1775億ドルは、EU、米国、中国香港に集中した。しかし一方で、中国―EU間の貿易関係の重要性は絶えず強まっている。このことは、米経済成長のペースダウンという脅威にもかかわらず、経済学者が依然として、欧州経済の見通しについて楽観的な見方を示す原因の1つだ。
「人民網日本語版」2007年3月26日