国防科学工業技術委員会の張雲川主任は上海で30日、中国の新型コミューター機「ARJ21」の組み立て式に出席し、その席上で、「中国の大型航空機開発プロジェクトが近くスタートし、約10年をかけてサンプル機を開発する予定」と明らかにした。上海は今後、中国の大型機組み立て基地になる可能性がでてきた。「新華網」が伝えた。
中国が独自の知的財産権を持つ新型コミューター・ジェット機「ARJ21」は30日、上海航空機製造工場で組み立てが始まった。1機目は今年末までに完成する見込み。
今年2月26日、国務院常務会議は「大型航空機の研究製造・重大科学技術専門プロジェクト」の正式な立ち上げを認可した。中国の近年の民用航空機開発は「支線を先に、幹線を後に」という発展路線を確定した。つまり、小型のコミューター機をまず発展させ、次に大型機を開発するという計画だ。
中国航空工業第一集団公司・科学技術発展部の張聚恩部長はインタビューで、「将来的に中国の大型機開発が成功するまでの過程で、ARJ21の発展は重要な基礎になる。技術的サポートや市場販売のノーハウを全面的に提供してくれるだろう」と語っている。
▽大型航空機とは
大型航空機とは離陸重量100トン以上の輸送航空機と、150席以上の幹線用旅客機を指す。中国では150席以上の旅客機を「大型航空機」、100席以下のものを「コミューター機」と呼んでいる。国際的な慣例では300席以上の旅客機を「大型旅客機」と呼ぶ。
写真(左):上海の工場で組み立てが始まった「ARJ21」
写真(右):国産大型軍用輸送機の完成イメージ図
「人民網日本語版」2007年3月31日