今年第1四半期(1~3月)、中国の外貨準備が急速に増加した主な原因として、同期の貿易黒字の拡大、海外から調達した資金の流入、スワップ取引などが挙げられる。中国人民銀行(中央銀行)の呉暁霊副行長(副総裁)が15日に行われた「中国経済50人フォーラム広州シンポジウム」で明らかにした。
呉副行長によると、外貨準備の大規模増加の一因は貿易黒字の拡大であり、また海外からの資金流入だ。2005年以来、国有大型銀行を代表とする多くの中国資本企業が、海外市場への上場を通じて大量の外貨資金を調達。最近では人民元相場の上昇傾向の影響を受けて、こうした企業がさまざまな手段を用いて相次ぎ決済手続きを完了し、外貨資金を国内に送り込んでいる。
中央銀行と一部の商業銀行によるスワップ取引も、外貨準備増加の一因だ。スワップ取引とはキャッシュフローを交換する取引で、投資家はまず一定額の通貨を別の通貨に両替し、その後取り決めた日時に再び元の通貨に両替し直すということが行われる。
「人民網日本語版」2007年4月16日