中国気象局国家気候センター気候変化室の徐影副主任は11日、「先進国が中国への温室ガス削減技術の輸出を拡大すれば、中国はガス排出削減に向けてよりよく貢献することができるようになる」と指摘し、次のように述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
現在、中国政府はさまざまな措置を採用して、温室ガスの排出削減を進めている。たとえば第11次五カ年計画(2006~2010年)期間中のエネルギー消費削減指標を提出し、「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」の規定に従い国の条約履行状況を報告している。しかし技術的な立ち後れから、エネルギー利用効率の向上やエネルギー構造の改善などで、中国と先進国との間には大きな開きがある。
中国は発展途上の大国であり、気候変動への取り組みでは厳しい試練にさらされている。中国の生態環境はぜい弱で、気候変動によるマイナス影響を非常に受けやすいことや、中国は人口が多く、経済発展のレベルが低いことなどが問題点として挙げられる。
先進国はUNFCCCの規定に基づき、発展途上国への資金・技術支援の提供に関する承諾を着実に履行し、技術協力における政策、体制、手続き、資金、知的財産権保護など各面での障害を取り除かねばならない。また国際技術協力・移転を強化し、技術発展によるメリットが世界中に行き渡るようにし、発展途上国の気候変動への対応能力の向上をはからねばならない。
「人民網日本語版」2007年6月12日