6分野で協力促進

北京市商務局の香港担当副局長は、「北京は五輪開催、環渤海地区の振興や国際サービス業の産業化などチャンスに恵まれ、香港との間では互いに発展の場を提供し、発展を促し、手を携え、海外を開拓していく必要がある」と指摘。その上で6つの分野を今後の協力分野として挙げた。

1．金融分野 香港の国際金融センターとしての機能を引き続き生かし、北京市の企業による香港での資金調達を促進。海外進出戦略により、共同で国際資本市場を開拓する。

2．文化創意分野 北京の文化的資源、市場、人材の優位性と香港の産業化発展、管理、資金調達、市場開拓といった面での優位性を結びつける。文芸公演、出版、版権取引、映画・テレビ番組の製作と販売、アニメーションやネットゲームの製作と販売、広告展覧会、古芸術品取引、設計デザイン、文化観光などの分野で協力を図る。

3．物流分野 北京の巨大な消費市場と2008年の五輪開催は、物流業に広い発展空間をもたらす。香港は需要側と供給側以外の企業による物流（第3者物流）で成熟した技術や運営モデルを持っており、五輪関連の物流や航空・海運物流、第3者物流、専門物流などの分野で協力を推進する。

4．観光・ファッション分野 五輪開催のチャンスを生かし、観光複合商品の開発や欧米観光市場の共同開拓を行う。ファッション分野では、北京・香港双方のアパレル、アクセサリーなどのデザイン、ブランド普及などで協力する。

5．アウトソーシング分野 北京におけるソフトウエア、コンピューター関連のサービス業の優位性と香港におけるサービスの国際化、専門化の優位性を相互に発揮させ、サービス業のアウトソーシング分野で協力空間を構築する。共同で多国籍企業から情報技術サービス分野の業務委託であるITアウトソーシング（ITO）や社内業務と情報システム管理を丸ごと業務委託するビジネスプロセス・アウトソーシング（BPO）などの受注を目指す。

6．都市管理分野 都市計画、交通、環境保護、省エネルギー建築などの分野で協力を強化し、北京の都市管理レベルを向上させる。

「人民網日本語版」2007年6月18日