祖国復帰の十周年を前にした香港は、世界のビジネス市場における重要な地位を保ち続けている。マスターカード・ワールドワイド社は先般、「世界ビジネス枢軸指数」のランキングを発表し、ビジネスの影響力が最も大きな50都市のうち、香港が五位となり、シンガポールを上回ることになった。

このレポートによると、世界の経済メカニズムにおいて影響力が最も大きな50都市として、上位3位を占めているのはロンドン、ニューヨーク、東京。香港は62.23点で五位となり、六位のシンガポールより0.37点上回るものとなった。

「ビジネスセンター」という分野で香港はトップとなり、そのうち、不動産業の発展、国際空港の貨物取扱量、効率の高い「抵当法」、「破産法」などの分野でも世界一となった。また、香港は「ビジネス環境」や輸出入などの分野でもすばらしい実力を示している。「ビジネス環境」ではアジア・太平洋地域でシンガポールに次いで二位となっている。他の国・地域に比べれば、香港の会社が負担している税金は世界で最も低いものであり、納税の回数も最も少ないと見なされている。

マスターカードワールドワイド社のアジア・太平洋地域副総裁、香港特別行政区・澳門特別行政区支社の社長である張懐堅氏によると、祖国復帰の十年間に、香港は世界ビジネス市場における重要な地位を保ち続けている。株式市場の取引量、観光客数はシンガポールのそれを上回り、ビジネスセンターとしての香港は航空運輸、金融業の人材などの面でも優位を生かしている。また、香港の一人当たりの特許出願数は中国の他の都市のそれを上回っているが、韓国、中国台湾省、シンガポールより少ないので、イノベーション産業の発展を促さなければならない。香港の債権市場の発展を促し、環境保護などの分野での努力は、香港の競争力を引き上げる役割を果たすものである。

この研究レポートは世界各国の諸大都市を対象として、「ビジネスセンター」、「法律と行政のシステム」、「経済の安定性」、「ビジネス環境」、「金融市場」、「知識・イノベーション・情報流通」などの六つの分野に分けられ、100余の指標によって分析を行い、世界ビジネス市場における影響力が最強の50都市を選び出した。

「チャイナネット」　2007年6月27日