では、どのように貿易黒字を減らすか。中国中紡集団の李霊敏副総裁は、「カギは輸入拡大だ」と話す。
ただ、商務部の高虎城副部長(貿易担当)は「中国は単に輸出を抑制する方法で貿易不均衡を解消することはできない。経済成長と貿易成長の在り方を変え、同時に輸入を拡大し、積極的に中国の貿易黒字を調整していくべきだ」と指摘した。
また、商務部の魏建国副部長は先週、「国家は輸入増に向けた対策を強化し、高汚染、高エネルギー消費、資源性製品の輸出を制限することで、貿易黒字の急速な伸びを抑える」と述べた。具体的には、輸入拡大は、資源性製品、ハイテク製品、大型設備、外国の先進技術の輸入に重点を置くほか、国民が好む日用消費品の輸入を拡大。このほか、高汚染、高エネルギー消費、資源性製品の輸出を厳しく制限していく。
6月の貿易黒字が過去最高を記録したのは、企業が輸出税還付率引き下げを前に駆け込み輸出したことに加え、輸入が前年比で14%の伸びにとどまったことが背景とみられる。下半期に輸入拡大措置が実行されれば、輸入が顕著な伸びを示すとの予測もある。
税関総署の専門家は、「下半期は貿易黒字の伸び率が低下するが、長期的な貿易黒字につながる要素は依然存在しており、通年の貿易黒字は高水準を維持する」との見方を示した。
「人民網日本語版」2007年7月11日