▽貿易黒字削減が重要課題に
英スタンダード・チャータード銀行はこのほど、「中国の生産力が拡大し、旺盛な輸出需要と国内需要の低迷で貿易黒字が持続的に拡大している」との報告をまとめた。
中国政府は今年に入り、さまざまな政策で貿易黒字に努めてきたが、輸出抑制には全く効果がなかった。輸出税還付率を引き下げ、輸出関税を引き上げ、人民元相場の変動幅を拡大したが、それでも輸出は減らなかった。鉄鋼は輸出が減るどころか過去最高を記録。繊維製品など労働集約型産業が貿易黒字拡大をけん引している。
税関統計によると、今年1~6月のアパレル製品の輸出額は前年同期比17.44%増の735億2700万ドルで、500億ドルの貿易黒字を計上した。アパレル業は貿易黒字全体の約半分を占めていることになる。
輸出急増は貿易黒字の急増のみならず、流動性過剰やエネルギー消費など楽観できないさまざまな問題を生んだ。このため、貿易黒字削減こそ経済構造調整を進める上での重要課題だ。
「人民網日本語版」2007年7月12日