▽内需拡大が必要
商務部の専門家は、輸出税還付率引き下げが貿易黒字抑制に効果的なのは確かだが、どれほどの効果が上がるかが、しばらくしないとはっきりしないと指摘する。
貿易黒字は、経済成長、為替レート、労働コストの優位性などの要素と密接に関係している。貿易黒字の急速な増加を防ごうとすれば、コスト低下要因を減らしていく必要がある。具体的には労働賃金の引き上げ、資源価格の調整、汚染物質の排出に対する課金制度、土地使用料の引き上げなどだ。
また、当然のことながら、貿易黒字問題の根本的解決には内需拡大、特に消費需要を伸ばすことが必要だ。上半期の黒字増は輸出の伸びのみならず、輸入の伸びが鈍ったことにも原因がある。税関統計によると、上半期の輸出の伸びは27.6%。輸入の伸びは18.2%で、輸出の伸びは輸入を9.4ポイント上回っている。昨年同期の場合、輸出、輸入の伸び率はそれぞれ25.2%、21.3%で、両者の差は3.9ポイントにすぎなかった。
今後必要となるのは、内需拡大措置だ。対外貿易の輸出入バランスを取り、国内市場が生産能力を消化するようにしなければならない。経済成長を輸出主導型から内需主導型に変えていくことが重要だ。これにより、経済発展を阻害する構造的な問題が解決でき、国民経済の良好で急速な発展が実現できる。
「人民網日本語版」2007年7月12日