銀監会(中国銀行監督管理委員会)協力部の張光平氏は先般、『金融革新ビッグフォーラム』に出席した際、1997年に中国銀行がはじめて人民元の先物為替決済・販売を取り扱って以来、人民元先物取引の成約高がずっと低いレベルにとどまっており、人民元先物取引にはまだ巨大な可能性があることを明らかにした。
人民元先物為替決済・販売は最もシンプルで、最も基本的な人民元業務である。1997年1月18日、中国人民銀行が『人民元先物為替決済・販売業務の暫定管理方法』を発表し、同年4月1日から、中国銀行に先物為替決済・販売業務を試験的に取り扱うことを認め、人民元デリバティブズの取引をスタートさせた。
「現在、人民元先物取引の発展はそれほど速くなく、その成約高も低いレベルにとどまっている」と張光平氏は語っている。2003年の中国国内の人民元先物取引成約出来高は90億ドルを下回り、同年度の貿易総額の8520億ドルの1.06%にしか達していなかった。2004年と2005年のそれは1.5%以下で、2006年は2%であった。世界の状況を全般的に見ると、世界の先物取引の出来高は貿易総額の1.5倍となっている。
現在の人民元先物取引の成約高が思わしくない理由は、「真実の貿易のニーズ」という原則の実施、利率市場化のメカニズムの不整備、為替レートのゆるい変動幅、リスクヘッジに対する企業の意識の欠如などにある、と張光平氏は見ている。
「チャイナネット」2007年7月18日