最近の米メディア報道で、「中国のタイヤメーカー・杭州中策橡膠(ゴム)公司が製造したタイヤに品質面での欠陥が見られ、これが原因となり米国で死亡交通事故が発生した」と伝えられた。国家質量監督検験検疫総局(品質検査部門)検験司の王新司長は、同報道に対し、事件発生後、同局が米国に輸出された中策公司製同品番タイヤの抜き打ち検査を実施、タイヤ専門実験室で米国規格に基づく検測を行ったところ、全検測指標が米国基準を完全にクリアしたことを明らかにした。様々な実証の結果、米国向け中国産タイヤ製品の品質は、米国の安全基準を満たすものであり、事故タイヤについては、極端な不正使用という状況が絡んでいたとみられる。
中策公司のある米国販売代理店(FTS)は6月11日、米国家道路交通安全管理局(NHTSA)に対し、「欠陥・違約行為報告」を提出した。同報告によると、中策公司が製造した4ブランド・6規格の軽トラック用子午線タイヤに欠陥があり、安全面での問題が潜んでおり、2006年8月に米ペンシルベニア州の高速道路で発生した2人死亡・2人負傷の自動車横転事故の原因となった可能性が高いという。同代理店は、関連タイヤの全面リコールを実施すべきだと訴えた。
6月25日付米ウォール・ストリート・ジャーナル紙上で、「米国での死亡交通事故の原因と見られる中国製タイヤ、訴えられる」という見出しの記事が掲載され、中策公司製タイヤのリコール要求に関する報道を行った。その後、ニューヨーク・タイムズ紙、USニュース&ワールド・レポート誌はじめ米メディア各社が続々と関連報道を行った。
中策公司の沈金栄董事長によると、調査の結果、FTSの報告だけではなく、その後の米メディア各社の報道はすべて事実に合致する内容ではないことが判明したという。事故車の中策公司製タイヤの品質は、FMVSS米国自動車安全規格をクリアするどころか、それを上回っていたという。
「人民網日本語版」2007年7月19日