最近、数件の中国の汚染食品及び薬品に関する案件によって、国際市場において「中国製品」は世界各国から非難されている。しかし、この一辺倒の世論は、グローバル化に直面している中国にとって、不公平なもので、中国はグローバル化の角度から、自国が公正に扱われることを求めなければならない。
「中国製品」が世界各地の市場において著名なブランドとなることは、グローバル化の典型的な成り行きでもある。数多くの業種の中で、先進国は製造業を中国や他の新興市場国にシフトし、先進国に対する供給は、自然に新興市場国が担うこととなっている。
ウォルマートを見てみよう。中国からの巨額の仕入れはウォルマートに最大のメリットをもたらしている。2002年から、ウォルマートが中国から調達している商品の総額は持続的かつ大幅に増えている。2002年は120億ドル、2003年は150億ドル、2005年は180億ドルであった。「ニューヨークタイムズ」のコラムニストのト・マス氏は、「もしウォルマートは国であれば、それは中国にとっての6番目の輸出国と8番目の貿易パートナー国になるに違いない」と語っている。ウォルマートの6000社の取引先の中で、中国企業は80%を占めており、ウォルマートの3000億ドルの年間売上高のうち、「中国製品」の寄与度はどれぐらいであるかも、想像できよう。
さらに重要なことは、このような国際的な調達を通じて、服装、靴類、家電、玩具、日用品及び家庭用装飾品など1000種類近くの商品が中国から、ウォルマートの世界各地の店舗に供給され、世界各国の消費者に、グローバル化による安価な商品を提供している。まさに安価な「中国製品」及び他の新興市場の国の製品のおかげで、世界のインフレのレベルも引き下げられているのである。
「地球は平らなものである」が、利益の配分は公平なものではない。グローバル化のバリューチェーンにおいて、先進国市場は製造工場の安価な人件費、安価な環境コストのメリットを享受しており、バリューチェーンにおける最大の利益を手にしている。数年にわたって製造のメリットを享受しておきながら、先進国市場は「中国製品」が有毒で、危険なもので、自国の市場以外に拒絶すべきことを気づいた。しかし、本当に「中国製品」を自国の市場から締め出すことができるのか。もしそれを強いるなら、安価な中国製品になれた一般の消費者に悪影響を及ぼすに違いない。市場もウォルマートもこのやり方を選択しないだろう。西側からの「中国製品」に対して驚きの念を示す態度は確か異常である。当初は、何をしてきたのか、とたずねたい。
中国はグローバル化のメリットを享受すると同時に、グローバル化のために代価払っている。中国は世界各国からの非難に対応する際、「二つの側面から」中国製品を見なければならない、と言うすべきである。誰が安価な中国製品のメリットを享受しているのか。誰がその責任を負っているのか。責任を負わず、メリットのみを享受したいというなら、このゲームはこれ以上続けられなくなるのではないか。
「チャイナネット」2007年8月16日