商務部の薄煕来部長を団長とする代表団が25・26日の両日、フィリピンで開催された第6回東南アジア諸国連合(ASEAN)・中国(10+1)経済閣僚会議および第10回ASEAN・中日韓(10+3)経済閣僚会議に出席した。会期中、薄部長は多国間または二国間の協議の場で、中国製品の品質と食品の安全性の問題について中国側の立場を説明した。
薄部長は次のように述べた。
世界の消費者に毎日のように検証されている
中国政府は製品の品質と食品の安全性を非常に重視し、絶えず努力を重ねて、これまでに歴史的な進歩を遂げた。中国の製品輸出が過去29年間に年平均17%の急成長を遂げたということが、中国輸出製品の品質と関連サービスが多くの貿易相手先や消費者に受け入れられたことを示している。事実、中国の輸出製品は世界中の幾千万人もの消費者に毎日のように検証されている。統計によると、2004年から07年上半期にかけて、中国輸出食品の米国、欧州連合(EU)、日本における検査合格率は軒並み99%を超えた。
「メードインチャイナ」は「メードインザワールド」でもある
世界市場において、「メードインチャイナ」製品には廉価の良品で価値あるものというだけでなく、世界各国の分業による共同製作品という側面ももっている。貿易スタイルをみると、中国の輸出の半分以上は加工貿易製品で、たとえば昨年の対米輸出額2035億ドルのうち、加工貿易輸出額は1288億ドルで63.3%を占めた。こうした加工貿易製品は、各国の発注業者の要請やその提示する基準に従って生産されたものだ。輸出の主体をみると、外資系企業の製品が中国輸出総額の58%を占めている。こうしたことから「メードインチャイナ」は「メードインザワールド」でもあり、世界の製造業の発展と国際分業の成果だということができる。中国製品を否定することは、世界の多くの企業のアイディア、基準、質を否定することとイコールだ。
中国側が問題を重視している
いかなる国もその製品の絶対的な安全を保証することは不可能だが、中国は100%の合格率を常に追求することに努力している。貿易プロセスでは製品の100分の1未満、さらには1千分の1未満でも問題が生じれば、消費者に損害を与えることになる。このため中国の政府と企業は問題を100%重視し、百方手を尽くして改善を進めていく。輸出製品の品質をめぐる個別の案件を絶対に回避せず、調査の結果、品質や安全性に問題があるとされた輸出製品については、すべて法律に基づいて処分を下すこととする。
製品品質・食品の安全の向上に8つの任務と20の目標を設定
中国は輸出製品の品質と食品の安全性の整備に取り組んでいる。呉儀副総理がすでに全面的に手配を行い、これまでにされた。うち12項目は100%の達成率を目指すものであり、達成しなければならない目標である。呉副総理は「2つのルート」「1つのシステム」「1つのネットワーク」ということ強調する。2つのルート> とは、工業製品の設計、原料、加工から販売までの監督・管理のルート、および農産品の生産地、市場から食卓までの監督・管理のルートを指す。1つのシステムとは、品質をめぐる情報の遡及や責任の追及に関するシステムを指す。1つのネットワークとは、社会全体をカバーする監督・管理ネットワークを指す。こうした措置は実務 的で、科学的かつ緻密なものであり、製品の品質や安全性の確保に向けた厳重な包囲網 となる。
中国製品を検証し評価することを歓迎
製品の品質と安全性は各国が直面する共通の課題であり、どこか一国だけの問題ではない。世界保健機関(WHO)が最近出した声明によると、WHOは190余りの加盟国から食品の安全性に関する報告書を毎月200件以上受け取っている。さきに日本の厚生労働省が発表した2006年の輸出入食品の監督に関する統計報告では、中国から輸入した食品のサンプル検査合格率は99.42%で、これに、米国は98.6%、欧州連合(EU)は
99.38%だった。互いに責任をなすりつけあっても問題は解決しない。協力の強化こそが効果的な道だ。われわれは理性的、公正かつ客観的に問題をとらえ、処理することを主張する。貿易パートナーが国際基準に基づいて中国産製品を検証し評価することを歓迎する。だが偏った情報で全体を決めつけるやり方や、恣意的なプロパガンダなどには断固として反対する。個別の問題を大げさに拡大し、中国製品全体イメージを損なうやり方にも断固反対する。こうしたやり方は中国製品のイメージを損なうだけでなく、消費者を誤らせ、正常な貿易の障害となるものだ。また貿易保護主義にも未来はない。
「人民網日本語版」2007年8月29日