メタンガスは農民の生活用燃料、農村地域の衛生を解決し、自然環境を保護すると同時に、農業における省エネ・排気ガスの減少を担う重要な資源である。社会主義経済における新しい農村の構築と資源循環型農業の発展を推進する上で欠かせない分野となった。
貴州省遵義市の紅花崗区金鼎山鎮銀江村に住む農民・曹付昌さんは「かまどをメタンガスに替えてから、石炭の使用量が年間3トン近くも減り、光熱費は1千元以上も節約できた。化学肥料の替わりにメタンの発酵かすや液肥にすると、1ヘクタールあたり約1275元の化学肥料や農薬の節約になる。特にメタンの発酵かすを追肥したり液肥を散布した葡萄は収穫量が増え、また美味しいのでよく売れる」と述べている。
貴州省の農業庁の王臣礼副庁長は、「2001年から今まで、貴州省で新しく作られたメタンガス発酵タンクは102万カ所以上になり、年間153万トン以上の柴木を節約でき、約23万8000ヘクタールの森林が伐採から守られた」と述べている。
2006年末までに、全国の農家におけるメタンガスの普及率は2260万世帯にのぼり、総農家数の9.2%、メタンガス利用に適する土地に住む総農家数の15.3%を占めるまでになった。メタンガスの年間生産量は87億立方メートルで、7500万人以上の農民が恩恵を受けられる。農業部の計画によると、2010年までに、全国の農家4千万世帯にメタンガスを普及させ、利用適正地域の総農家数における普及率30%を目指している。集約型の牧畜・養殖場やその施設では大中規模のメタンガス施設の建設を推し進めていく。
「人民網日本語版」2007年9月13日