中国国内の炭田で、来年から新しい製品「石炭液化油」が量産に入る。これは世界でも初めての石炭を直接液化した製品であり、中国がすべてを自主開発し、知的所有権を持つ。「新華網」が伝えた。
神華グループの張玉卓副総経理が16日太原市で明らかにしたところによると、同社が内蒙古自治区鄂爾多斯(オルドス)市において建設中の、世界初の石炭液化工業生産ラインがほぼ完成し、来年には試運転を始め、正式に「石炭液化油」を生産する。生産ラインの稼動開始後、製造に要する年間石炭量は345万トン、得られる各種油製品は108万トンになる。
石炭を間接的に液化する技術は70年以上の歴史を持ち、すでに南アフリカで大規模な商業生産が実現しているが、石炭を直接液化する技術は今のところ工業化の成功を収めていない。
専門家の予測によると、2020年までに中国の石炭液化油のプロジェクトは年間5千万トンの生産能力に達する。加えて、年間生産量2千万トンを見込むバイオエタノールの投入により、中国の輸入原油の依存度は60%から45%に下がる。
「人民網日本語版」2007年9月17日