メリルリンチとキャップジェミニは17日、「アジア太平洋ウェルス・レポート」を北京で共同発表した。2006年の中国の資産家数・資産額の増加が明らかになった。「上海証券報」が伝えた。
「報告」では100万ドル以上の資産(自宅として使用する住宅を除く)を所有する個人を資産家と定義しているが、2006年末時点で、アジア太平洋地域には全部で260万人の資産家がおり、資産総額は8兆4千億ドルに上る。そのうち中国の資産家は49万8千人、2005年から9.2%増え、アジア太平洋地域の全資産家数の19%を占めている。また、資産は合わせて2兆4100億ドル、アジア太平洋地域で28.7%を占め、日本の3兆6800億ドルに次いで多い。
メリルリンチのグローバル資産管理部門で中華圏市場を担当する劉昌欣氏によると、今回の中国人資産家の増加は、昨年の中国経済の力強い成長によるものだという。輸出は伸び続け、国内消費水準も高まり、株式市場も拡大し、不動産価格もますます上昇した。なかでも、昨年の上海・深センの株式市場の成長率は220%にも達した。これには、新規株式公開(IPO)の制限緩和や「股権分置」改革(「非流通株改革」)、有力国有銀行3行の相次ぐ上場などが要因と見られる。
「人民網日本語版」2007年10月19日