商務部の高虎誠・副部長は21日、記者の取材を受け、中国は繊維製品の貿易自由化の唯一の受益者ではなく、中国の繊維輸出の増加は他国のシェアを押しのけて得たものでもないと述べた。「中国新聞網」が伝えた。

高副部長によれば、繊維製品の貿易自由化は世界全体の繊維貿易の発展を促すもので、各主要繊維製品輸出国も自由化の恩恵を得ており、中国だけが受益者というのは間違っている。また、先進国では繊維輸入が増加したものの、自由化以降の新しい状況への産業構造の適応を進めてきており、その発展の状況は良好といえる。

世界貿易機関（WTO）の統計によると、1996年から2000年まで、世界の繊維・アパレル貿易の平均年間成長率はわずか2.7％、平均年間貿易増加額は88億ドルに過ぎなかった。市場一体化が進んだ2001年から2005年まで、世界の繊維・アパレル貿易の平均年間成長率は6.1％に達し、年間平均247億5000万ドルの増加となった。2005年の繊維・アパレル輸出上位15位までの国や地域の中で14の国や地域が成長を実現、成長率は4％から高い地域で21％にも上った。

また、繊維製品貿易の自由化は各国に利益をもたらす波及効果を持っている。中国繊維業の発展は、生地・綿花・紡績機械などの海外からの輸入を刺激した。2006年中国では、繊維・アパレルの輸出が181億ドルで昨年から6％成長したのに対し、紡績機械の輸入は40億ドルで19.2％、綿花輸入は48億7000万ドルで52.3％の大幅な成長を示した。生産や販売などの過程で発生した付加価値の9割も、国外の輸入業者・卸売店・小売店・商標保持者・物流関係者などが利益を得ており、中国の繊維業はそのうち1割の利益を享受するに過ぎない。

「人民網日本語版」2007年10月22日