証券時報によると、深センの複数の商業銀行は最近、現金引き出しに対する規制を強化し、個人の預金引き出し上限を1日当たり3万元、1週間当たり5万元、1カ月当たり20万元に制限している。企業の現金引き出しも1日当たり10万元、1週間当たり20万元、1カ月当たり50万元とした。同措置は12月末まで続く見通しだ。
中国人民銀行深セン支店の関係者によれば、各金融機関に預金引き出しの適度な管理を要求したのは、現金流通の管理強化が目的。多額の現金引き出しを防ぎ、不法な現金取引を絶つためのもので、一般市民の生活には影響しないとの説明だ。
同行は金融機関に対し、小口現金や定額の払い戻し、給与支払いを目的とする企業の払い戻し要求には優先的に対応するよう指示した。
今回の現金流通調整政策の背景について、同行は「2001年以来、深センにおける人民元現金の流通量が年々大幅に増加し、6年連続で全国の大中都市で最多を記録した。大規模な現金流通の中には、多額の払い戻しが密輸、脱税などの違法行為に関係しているケースが相当数含まれているとみられる。これは深センにおける正常な経済秩序の確保と多くの金融消費者の利益に不利な影響を与えかねない」とした上で、「現金管理の強化は市場経済の規律に沿って、金融消費方式を変え、不法な現金引き出しを防ぐための重要な措置だ」と説明した。
「人民網日本語版」2007年11月15日 |