ホーム>>経済>>視点
東アジア協力の新時代(3)経済の一体化は必ずしも1カ国の主導を必要としない
発信時間: 2008-05-12 | チャイナネット

中国経済が高い成長を維持しているため、日本国内には中国を最も潜在的な脅威である競争相手と見る傾向がある。自由貿易区は産業の国外移転ひいては産業の「空洞化」をもたらし、本国の経済発展にマイナスであるという懸念があるため、自由貿易区設置への態度はますます慎重になっている。

「日本の多くの一般の人々も、『中国脅威論』の影響を受けている。このような考え方は外交政策にも反映し、必然的に日本政府のFTA締結における姿勢にも影響している」と中国社会科学院日本研究所の馮昭奎研究員馮昭奎氏は話す。

日本からすると、日中韓三カ国間の自由貿易区設置は、日本の一部の経済分野に打撃となる可能性があるほか、中国と自由貿易区の主導権を争うという問題もある。

これに対して馮昭奎氏は、実際には東アジア地域の経済一体化には必ずしも1カ国の主導で行われる必要はなく、日本と中国の間で「競合」関係が維持されてもよいと指摘している。「これまで成功した経済一体化では、全てが1カ国の主導でやり遂げられたわけではない。例えばEU内部の協力は、フランスとドイツ両国の先導で実現した」

中国人民大学東アジア研究センターの黄大慧主任は、中国と日本は東アジアの最も大きな2つの経済体であり、東アジアの協力のキーポイントは、中日間の協力だという見方を示している。中日両国は東アジア協力の方向性及び将来性において大きな影響力を持っている。

現在、北東アジア地域の経済協力は、次第に中日韓三カ国のそれぞれの二国間FTA交渉の始動、あるいはASEANNとの「10+1」の推進を加速している。

しかし業界専門家の研究結果では、もし中日韓がそれぞれASEANあるいはASEANのいくつかの加盟国との二国間FTAだけを締結し、三カ国間の協力を強化しないと、三カ国のいずれにとっても獲得できる利益が限定的になると同時に、東アジア地域でEU、北米自由貿易区に対抗できる地域経済組織の形成も不可能になるという。

復旦大学韓国研究センターの朴根昌教授は、中日韓自由貿易区の設置や、東アジア経済の一体化を推し進めることができるかどうかのカギは、福田内閣の対中、対韓の姿勢が日本で続くかどうかだと言う。「現在の福田内閣の支持率の低下は韓国側も心配しており、このような局面は中国にとっても不利である。もし日本の保守的政治勢力が再び台頭すると、北東アジア三カ国間の協力は困難になる」と懸念している。

「チャイナネット」2008年5月12日

  関連記事
  同コラムの最新記事

· 経済・社会が大きな変貌を遂げるチベット

· 4月のCPI上昇の要因

· 日本の対中投資の構造がグレードアップ(2)環境保全産業が新たな主役へ

· 中国乗用車工業の50年の歩み 

· 地球温暖化防止に積極的に取り組む中国