中国の対外貿易企業が国内・海外でさまざまな困難に直面していることを踏まえて、商務部などの政府部門は現在、貿易企業に関する調査・研究を大規模に展開している。ある情報通によると、調査・研究の進展に伴い、靴類や衣類などの汚染が発生しない、または汚染度が低い労働集約型産業に対し、政府が新たな助成政策を打ち出すことが見込まれるという。「北京新報」が伝えた。
商務部の陳徳銘部長は先週、浙江省南方を視察し、上半期のビジネス運営状況を調査した。わずか2日間の滞在期間中に、陳部長は温州市、台州市などの地方政府や関連業界団体、企業と相次いで情勢座談会を行い、多くの貿易企業を実際に視察した。
年初以来の中国ビジネス運営情勢について、陳部長は「現在、国際経済環境には不確定な要因が目立って増大し、世界経済は成長が鈍化し、石油などのエネルギー製品や穀物の価格が継続的に上昇し、世界規模でのインフレが引き起こされるなどして、国内のマクロ調整やビジネスの発展がより難しくなっている」と述べた。また「商務部は地方政府、業界団体、企業の意見や提案を真剣に聴取し、ビジネス業務の安定的発展にプラスの環境を創出していく」と話し、製造業企業は外貨を絶えず獲得すると同時に、外貨の使用に努め、海外投資を展開して、江蘇・浙江両省の企業が全国に先駆けて再び革新の新モデルとなることを奨励するようにと提案した。
一部の企業は、政府による大規模な調査・研究の展開は、政府が新たな助成政策を打ち出す予兆だとみる。ある企業の代表は「繊維製品を例に取ると、2005年以降、政府はほとんど助成政策を打ち出してこなかった。これに加えて、マクロ政策が打ち出されたこと、省エネ・汚染物資排出削減が進められたこと、『労働契約法』が施行されたことなどが、企業コストを増大させた」と話す。また08年以降に新たな産業移転が激化したと同時に、コスト的優位が徐々に失われたことなどにより、多くの製造業が「死線」をさまよったことについては「政府は輸出増値税(付加価値税)還付政策の調整などを通じて、貿易企業の圧力を軽減させるかもしれない」とみている。
「人民網日本語版」2008年7月7日 |