浙江省温州市の出身者は商売上手で知られる。「銭江晩報」によると、最近同市で増えている新しいタイプの米店では、店内に精米されたコメでなく玄米が積まれている。店内には都市部では珍しくなった精米機が置かれており、顧客は玄米を量り売りで買い、その場で精米して持ち帰るというシステムだ。
同市で米店を営む陶さんは「うちでは売るのはコメだけではない。コメの加工過程も売り物だ」と話す。陶さんによると、店には東北地方から仕入れた5~6種類の玄米を置いており、顧客のニーズに応じて分つき米、胚芽米、白米など栄養成分の異なるさまざまな状態に加工する。
同店の白米販売価格は500グラムあたり平均約3元で、一般的な加工済み白米より1元ほど高いが、売れ行きは非常に好調だという。
陶さんによると、現在、食品の質に対する人々の要求がますます高まり、より安全でより新鮮なものを食べたいという人が増えている。陶さんの店はこうした消費マインドに合致しており、白米への加工プロセスをすべて見せることで、顧客の好奇心を満たすとともに、安心してコメを食べてもらえるようになる。より重要なことは、こうした加工プロセスを踏まえると、コメの栄養分の80%がとどめられるのだという。
新型の米店には五穀を粉末にして売る店もある。宋蓮珍さんが経営する製粉店では、五穀や各種の保健食材を粉末にして売っている。健康意識の高まりにつれて、最近は売り上げが順調に伸びており、取扱商品も以前の10数種類から今では70~80種類に増えた。ゴマ、クルミ、ハスの実などの粉が売れ筋で、ゴマ粉だけで一日に50キロ以上が売れるという。
「人民網日本語版」2008年7月24日 |