人民元の対米ドルレートが10営業日連続で低下しているが、ある専門家によると、これは最近の米ドルの継続的上昇の影響を受けたもので、人民元レートの勢いが曲がり角にきたわけではない。基本的な要素をみると、人民元の上昇傾向は今後も継続することが予想されるという。「上海証券報」が伝えた。
中央財経大学銀行業研究センターの郭田勇主任によると、最近の国際原油価格の落ち込みが米ドルの反発上昇を支えている。現在の人民元レートの設定は実質的にはなお米ドルと連動しており、米ドルが段階的に上昇すれば人民元の短期的状況にも影響が出るのは必至だ。
郭主任は次のように強調する。現在の状況は人民元の今後の情勢に根本的な変化が生じるということを意味しない。国内・海外経済の発展ルールを考えると、ある国の力が徐々に強まる時には、その国の通貨も必ず上昇する。現在の基本的な要素は人民元レートの反転上昇を促すものとはいえない。
モルガンスタンレーのアジア太平洋地域担当の任永力チーフ通貨エコノミストによると、米ドルは本物の反発上昇周期に入っており、この周期は多くの人の予想よりも長く続く可能性がある。こうした背景の下で、人民元の対米ドルレートはしばらく低迷することが予想される。
「人民網日本語版」 2008年08月13日 |