工業情報化部の李毅中部長は11日、第13回中国国際ソフトウエア博覧会に参加した際、「ソフトウエア産業は経済社会の発展において先導性と戦略性とを備えた産業であり、国は5つの措置を取ってソフト産業のさらなる発展を促進していく方針だ」と述べた。
李部長の説明によると、今世紀に突入して以来、中国のソフトウエア産業は猛烈な勢いで発展し、年平均成長率は38%にも達した。昨年下半期以降は、国際金融危機の影響を受けて成長が鈍化し、輸出も減少したが、産業そのものは引き続き20%以上の成長率を保ち、情報産業の発展を牽引するエンジンとなっている。だがソフト先進国と比べれば、中国のソフトウエア関連のサービス業は全体的に規模が小さく、企業の競争力も弱く、産業の革新システムは不完全で、人材の構造にも一層の改善が必要だ。
このため国は今後、5つの措置を取ってソフト産業のさらなる発展を促進していく。具体的な内容は次の通り。
(1)発展に向けた良好な環境を構築し、ソフトウエア関連サービス業の発展を加速させるための指導意見を制定する。鉄鋼、自動車、繊維、石油化学といった重点産業において、内部で使用している優良ソフトや情報技術サービス機関を切り離して専門のソフトウエアサービス企業を設立し、知的財産権の保護を強化し、ソフト関連サービス業の市場秩序を規範化するよう支援する。
(2)電子情報などの重点産業の調整・振興プランを実施し、応用工業ソフトや産業応用ソリューションの発展と普及に力を注ぎ、企業の技術改良や技術向上をバックアップする。
(3)ソフト産業の新たな成長点を育成し、ソフトのネットワークサービスを拡大し、電子ビジネス、ネット金融、ネットワーク教育などのインターネットに依拠した新たな業態を育成する。漫画、アニメ、ゲームといった産業の発展を促し、中国の経済社会の発展ニーズに即した情報サービス業務の開発を進め、多くの消費者のニーズに対応する。
(4)ソフト分野での試験事業やモデル事業を実施する。情報技術サービスの革新に向けたモデル事業を実施し、情報技術サービスのモデル地区や基幹企業を認定する。国産ソフトの応用行動計画を実施し、工業ソフトの産業応用モデル事業を計画・実施し、ソフト産業と伝統的産業との融合・発展を促す。
(5)人材戦略の実施を加速させ、ソフトを扱える人材の育成システムの構築・整備を進め、多層的な人材体系を形成する。力のあるソフト企業が人材の育成認証サービスを実施するよう奨励し、実用型の人材育成を推進し、人材の国際協力や交流を推進し、国際市場からの人材導入を強化する。
「人民網日本語版」2009年6月12日