35歳以上の日本人は、1990年以前のバブル経済の時期に生活を謳歌(おうか)した。お金儲けがたやすく消費に明け暮れたこの時代を懐かしむ人は多い。どこもかしこもチャンスにあふれ、民族的な誇りも強かった。だが歳月は全てを変えた。
90年代から今世紀にかけて広がったデフレにより、日本人の生活レベルは下がった。雇用制度にも歴史的な変化が起こり、いわゆる終身雇用制はなくなった。アルバイトなどの非正規雇用で働く人も急増した。給料も減り、福利も削られ、正規雇用率は大きく低下した。
日本の出生率の低さはよく話題になる。調査によると、祖先を継ぐといった伝統的な習慣に対する日本の若者の興味は大きく減っており、若者の労働力不足は深刻化している。高齢化も年々進んでいる。日本の債務の大きさも見過ごしにできない問題だ。日本の債務残高はGDPの2倍を超える。日本版サブプライム危機も一触即発だという。
人口減少と債務危機は消費の低迷をもたらす。若者の多くが生活習慣を変えていることには、過労死の減少というプラスの側面もあるだろう。だが男性が伝統的な「男らしさ」を失っていることは、年間3万人という自殺者の規模を倍増させるかもしれない。日本では現在、若者労働力の不足や社会の不安定化を解決するために政府が具体的な措置を取っているというニュースはほとんどない。
「人民網日本語版」2009年7月3日
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