中国大陸部各省(直轄市・自治区含む)の上半期の経済データが今週、次々と発表されている。これによると、成長率ランキングの各省の順位は大きく入れ替わっている。中西部地域は全体的に好調で、四川・重慶・湖南・湖北・安徽・江西・陝西の7省市のGDP成長率は10%を上回った。トップに立ったのは、16.2%を記録した内蒙古だった。東部沿岸地域の成長率は低迷しており、順位を大きく上げたのは16.2%の天津だけだった。北京の経済専門家によると、金融危機による洗礼と蘇生の過程で、東部・中部・西部の格差は徐々に縮まっている。中国経済の構造に転換が起ころうとしている。「中国新聞網」が伝えた。
東部沿岸地域を見ると、第1四半期の勢いを保った江蘇省が上半期の成長率を11.2%とした。GDPで全国の10分の1以上を占める広東省も、全国平均7.1%の成長幅を保ち、人々を一安心させた。だが民営企業が集中する浙江省は、成長率6.3%で後ろから5番目だった。上海の成長率は5.6%にとどまり、新疆や甘粛を下回り、全国31省のうち最下位となった。
国家発展改革委員会対外経済研究所の張燕生・所長によると、中西部と東部との格差は徐々に縮まっている。一定規模以上の工業企業(国有企業および年商500万元以上の非国有企業)の付加価値額の成長率を見ると、東部が5.9%だったのに対し、中部は6.8%、西部は13.2%にのぼった。都市固定資産投資の成長率を見ると、東部は26.7%、中部は38.1%、西部は42.1%だった。「(東部の成長率が中西部の成長率を下回っているのは)外部環境の回復が中国経済の回復よりも後れているためだ。外向性が高く国際市場に大きく依存する南東沿岸地区の経済成長率は、内需牽引(けんいん)型の中西部地区を下回った」
国家情報センターの「中国経済情報網」のチーフエコノミストを務める梁優彩氏によると、中西部地区の経済が好調なのは、内需市場が振興しているためだ。また東部地区の産業移転や、中西部地区に対する国家の政策支援によっても利益を受けていると考えられる。
「人民網日本語版」2009年7月27日 |