李克強中国総理による今回の中南米歴訪は、氏の総理就任後初の中南米訪問だ。飛行距離が5万キロ余り、地球一周に相当する今回の歴訪は時間が最も長い、距離が最も遠い、途中経過国や都市が最も多い道のりでもある。中国と中南米には地球半周分の距離があるが、中南米諸国の中国との貿易額がその貿易相手国の中で2位に急上昇し、中南米諸国のドアは中国に全開している。
プレンサ・ラティーナ通信社によると、今回の李総理訪問の第一到着国はブラジルであり、双方はインフラ整備、電力、鉄鋼といった数多くの分野で協力合意書に調印する見込みだ。中国とブラジルの二カ国貿易額は13年連続で拡大を続け、当初の32億米ドルから2014年の833億米ドルまで上昇した。ブラジル外務省政務担当のリマ第二副外務大臣は「環球日報」の記者に、「李総理のブラジル訪問中、中国とブラジルが経済・貿易協力と投資をめぐる36の文書に調印する。中国企業によるブラジルへの投資プロジェクト総額は533億米ドルに達する見込みだ」と明かした。ブラジルの他に、今年は中国・コロンビア国交樹立35周年に当たる年であり、李総理の訪問は中国総理による30年ぶりのコロンビア訪問となり、30年ぶりのペルー訪問でもある。一方、チリは新中国と国交を樹立する初の南米国家であり、中国と自由貿易協定を結ぶ初の中南米国家でもある。