「豊かになりたいなら、先に道路を整備することが必要だというように、南米諸国の思いは中国と期せずして一致している。南米は資源輸出に依存することではなく、持続可能な発展のチャンスを獲得しようとしている」とある中南米の学者が指摘する。
一方、英ザ・デイリー・テレグラフは、「中南米で絶大な勢力を持つ環境保護団体が『両洋鉄道』の建設計画に反対し、現地の生態環境と原住民の利益が損なわれると主張している。以前、ブラジルのベルモンテ水力発電所が建設途中で操業停止を余儀なくさせられ、反対者側から発電所プロジェクトが原住民たちの土地と生計を侵害したと痛烈に批判された経緯があるが、それによる暴力事件も頻発した」と報道し、さらに「両洋鉄道」の実行可能性についても疑問視した。関連筋によると、ブラジルには今長さ4000キロの「アマゾン横断道路」があり、道路情況がひどくて雨季になるとほぼ通行不能になるという。ブラジルのとある著名経済アナリストは「大型プロジェクトによる利益に目がくらむべきでない」と述べ、国民による冷静な判断を呼びかけた。