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japanese.china.org.cn | 16. 12. 2015

中国都市化の未来を探るー都市病の処方箋

タグ: 中国都市化 都市病 周牧之教授  都市化の問題点


 

中国の都市化の推進と都市計画をめぐり、東京経済大学の周牧之教授、イタリアの著名建築家マリオ・ベリーニ氏、北京大学国家発展研究院の周其仁教授による討論会が12月14日に行われた。テーマは「都市再発見:脈絡、衝突、昇華」。中国の都市発展が抱える課題を分析し、今後の道を探る。討論会は新華網、雲河都市研究院、北京大学国家発展研究院博士フォーラムが共同で主催した。

都市化の問題点を分析、今後の都市計画を考える

一人目の講演者は周牧之教授。中国の都市の現状について、「非健康的である」と評した。中国では驚異的なスピードで都市化が推進されてきた。これにともない渋滞、PM2.5、地方の財政不足、都市部と農村部の収入格差の拡大といった深刻な問題も起きている。周牧之教授は、「中国の都市は“低密度”という構造的な問題に陥っている」との見方を示した。

周牧之教授の見解に周其仁教授も賛同。インフラ整備だけが先行している都市化の現状について、周其仁教授は「コップはたくさんあるが、そこに入れる水が少ない」と例えた。次のステージで講じる対策として、「コンパクト化」を進めるべきだとした。「まずは集約だ。そして市場メカニズムを生かし、民間の力を取り入れることだ」と語った。

イタリアの「国宝級」の建築家、マリオ・ベリーニ氏は、デザイナーの視点から、都市計画、住環境の改善などについて見解を述べた。「小さな町」が最も居住に適していると指摘。「小さな町」では人が自然に親しみ、地域に溶け込む。各種の施設は徒歩距離にあり、人々は高い帰属感が得られるという。また、都市の発展は、やたらに新しい都市を建設することではなく、長い時を重ねて都市を作り上げることだと強調。「欧州で数千年の歴史を有する多くの都市は、計画的に出来上がったものではなく、市民や歴史による選択の結果だ」と述べた。

 

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