これまで出展してきた中国メーカーは出展製品の数は少なくないものの、革新のレベルが低いことは否定できなかった。多くのメーカーが手がけるのは携帯電話の部品、モバイルバッテリー、携帯スピーカー、各種の周辺機器などで、中国ブースを訪れた人は中国の電子製品卸売市場に来たような感覚を味わったものだ。こうした状況は今もみられるものの、シャピロ会長の言うように、一連の優れた中国企業が人々を感服させる革新的技術、革新的製品を打ち出しており、辛口の北米の消費者もしばしば目を輝かせて製品に見入るようになった。
世界トップレベルの情報・通信技術ソリューション企業の華為は、ここ数年のCESで注目を集める存在になっている、今年はスマートフォン分野で最新の主力商品を打ち出し、消費者事業部門の余承東最高経営責任者(CEO)もメーンのフォーラムに初めて登壇し、「コーポレーティブイノベーション」をテーマに華為の先端的科学技術理念を世界の消費者に紹介した。これと同時に、華為はグーグルやアマゾンなどの世界的有名企業とVRやAIなどの分野での協力も深めており、アマゾンとの協力では世界で初めてアマゾンのAI「アレクサ」に対応したスマートフォンを開発し、グーグルのVRプラットフォーム「デイドリーム」を支援してVR技術の最先端に立つようになった。こうした米大手企業との協力を通じて米国消費者の間での認知度の向上に努めているという。
長年にわたり北米市場を開拓してきた中興も、今回のCESでユーザーが製品の開発、デザイン、販売の全プロセスに直接関与できるスマートフォン「ホークアイ」をお披露目した。今年第3四半期(7-9月)には世界での発売を予定している。同社の高級副総裁、北米事業総裁の程立新氏は、「中興は引き続き消費者に寄り添って、米国で長期的、持続可能な発展を遂げられるよう努力していく」と述べた。