ケニアの首都ナイロビと東アフリカ最大の港湾都市であるモンバサを結ぶモンバサ〜ナイロビ鉄道(総延長472キロ。以下「同鉄道」)が31日、開通式を開く運びとなった。新華社の報道によると、中国の王勇国務委員が招待に応じ開通式に出席し、ケニアのケニヤッタ大統領が自ら試乗することになる。
投資総額38億ドルの同鉄道は、ケニア人から「世紀的な鉄道」と呼ばれている。これはケニア独立・建国後で最大規模のインフラプロジェクトだ。中国は国内のすべての鉄道基準を初めて海外に輸出した。
工事を請け負う中国路橋集団は工期を半年短縮し、理想的な答案を提出した。計画によると、中国交建集団が5年目までの運営・メンテナンスを担当する。中国製の技術が、東アフリカの大地に根ざした。
1本の鉄道、国全体のペースを速める
ケニアの港湾都市モンバサは「インド洋の真珠」と呼ばれ、人も羨む日差しとビーチがある。モンバサと首都ナイロビ間の直線距離は400キロ余りだが、移動時間は10−12時間かかる。高額な民間航空を除き、両都市間の移動は長距離バスが中心だ。両都市を結ぶ幹線道路は、満載の大型トラックがひしめき合い、渋滞が日常茶飯事化している。
中国路橋集団とケニア政府は2011年に協力覚書に署名した。中国側は中国国鉄1級基準で同鉄道を建設する。これによりケニアで初めて1.453メートル軌間の鉄道が誕生し、英国植民地時代の1メートル軌間の狭い鉄道に別れを告げた。
中国路橋の公式サイトによると、同鉄道の設計上の時速は120キロ、貨物輸送時の時速は80キロとなっている。同鉄道の建設により輸送コストが40%削減され、両都市の旅客輸送時間は当初の十数時間から4時間に短縮される。
ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の報道によると、ケニア政府は同鉄道により、毎年のGDP成長率が1.5%上昇すると見積もっている。
さらに同プロジェクトにより、ケニアで3万人以上の雇用機会が創出され、かつ現地の鉄道技術者を育成した。同鉄道プロジェクトマネージャーの孫立強氏によると、全従業員中、中国側の管理者・技術者は2678人のみで、10人中9人はケニア人となっている。同プロジェクトによりケニアの鉄道運営人材743人を育成した。これにはケニア史上初の女性車掌が含まれる。
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