記者の質問に答える中国人民銀行の周小川総裁
第13期全国人民代表大会第1回会議プレスセンターは3月9日、梅地亜中心(メディアセンター)多機能ホールで記者会見を開いた。中国人民銀行(中央銀行)総裁の周小川氏、中国人民銀行副総裁の易綱氏、中国人民銀行副総裁、国家外為管理局長の潘功勝氏が、「金融改革と発展」に関する国内外記者からの質問に回答した。
フィナンシャル・タイムズ記者の、中国金融業の対外開放に関する質問について、周氏は次のように回答した。
金融業の市場参入について、中国は90年代後半にWTO加入に向け準備してた頃より、市場参入面の対外開放拡大に着手していた。当時はアジア通貨危機の影響があり、そのペースがやや遅れた。その後中国はWTOに加入し、市場参入面で一定の対外開放拡大を実現した。実際にはWTO加入から数年後、さらなる開放拡大の準備を整えていたが、折悪しく世界金融危機が発生した。今や我々は新たな段階に入り、市場参入面の対外開放でさらに大胆になり、開放の程度を高めることができるようになった。
また外部の機関に中国における金融業務の展開を認めるほか、対外開放にはさらに広義的な内容が含まれる。これには中国の金融機関の海外進出も含まれる。中国の金融機関は近年、世界各地で多くの支店を設立しており、多くの事業を展開している。他国の金融機関と多くの良き協力を展開し、さらに競争関係も存在している。うち一つの重要な要素は、人民元の国際化だ。これは中国の金融全体の対外開放を促進した。当然ながら人民元の海外進出の他に、我々の金融市場のその他の面でも、重要な開放の歩みがある。