5、製造業影響力
3大都市群には全国の貨物輸出額の67.8%が集まっている。北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタの3大都市群が全国貨物輸出総額に占める割合はそれぞれ6.2%、32.7%、28.8%に達する。3大都市群、特に長江デルタと珠江デルタは中国の輸出業発展を支え、名実相伴う「世界の工場」である。
影響力は都市のある機能の外部利用度を表す指数で、「中国都市総合発展指数」は影響力をもとに都市の各産業の対外サービス能力を正確かつ有効的に分析する。
全国地級以上298都市製造業影響力ランキング上位30都市から3大都市群のそれぞれの優位性が見て取れる。
北京・天津・河北大都市群の2都市が製造業影響力ランキングの上位30都市に入り、天津が8位、北京が17位につける。
長江デルタ大都市群の11都市が製造業影響力ランキングの上位30都市に入り、上海が2位、蘇州が4位、寧波が7位、杭州が9位、無錫が14位、嘉興が20位、南京が21位、金華が23位、紹興が24位、常州が26位、南通が29位につけ、勢いがあると言える。
珠江デルタ大都市群全9都市の中の8都市が製造業影響力ランキングの上位30都市に入り、深センが1位、東莞が3位、仏山が5位、広州が6位、恵州が11位、中山が13位、珠海が19位、江門が30位につけ、威力を発揮している。
3大都市群から21都市が製造業影響力ランキングの上位30都市に入った。2008~2018年、中国の輸出規模は10倍になり、世界最大の輸出大国に躍進した。製造業サプライチェーンの世界拡張という取引経済大爆発の中で、3大都市群は正真正銘の最大の勝ち組である。
6、IT産業影響力
3大都市群には全国のIT業メインボード上場会社の71.8%とIT業従事者の50.7%が集まっている。
北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタの3大都市群が全国のIT業メインボード上場会社に占める割合はそれぞれ32.5 %、24.8%、14.5%に達する。
北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタの3大都市群が全国のIT業従事者数に占める割合はそれぞれ20.9%、19.5%、10.2%に達する。
全国地級以上298都市IT産業影響力ランキング上位30都市から3大都市群のそれぞれの優位性が見て取れる。
北京・天津・河北大都市群からは北京だけが1位でIT産業影響力ランキングの上位30都市に入った。
長江デルタ大都市群の6都市がIT産業影響力ランキングの上位30都市に入り、上海が2位、杭州が5位、南京が6位、蘇州が15位、合肥が21位、無錫が24位につける。
珠江デルタ大都市群の3都市がIT産業影響力ランキングの上位30都市に入り、深センが3位、広州が7位、珠海が20位につける。
3大都市群から10都市がIT産業影響力ランキングの上位30都市に入ったが、製造業影響力の高い都市の多くがIT産業影響力ランキングの上位30都市に入らなかった点に注目したい。