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japanese.china.org.cn |02. 01. 2020

発展原動力の二極化、中国の都市発展の大きなトレンドに=雲河都市研究院

タグ: 中国都市

 中国経済発展の空間構造に大きな変化が生じており、都市の発展で明確な集中と分化の現象が起きている。各種の機能が上位都市に集中する傾向が日増しに顕著になっている上、高度な機能の集中度がますます高まっている。これに応じて、都市間の分化も目立つようになり、いわゆる「発展原動力の二極化」が明らかになってきた。


 雲河都市研究院は「中国都市総合発展指標2018」を使って、12種類のデータに関する上位30都市ランキングを発表。全国298都市(地級以上)のパフォーマンスをもとに、複数の重要指標と機能の集中度を分析し、「発展原動力の二極化」を解説した。


 GDPランキング上位30都市


 中国国内のGDPランキング上位10都市は順に、上海、北京、深圳、広州、重慶、天津、蘇州、成都、武漢、杭州で、この10都市の合計GDPが全体に占める割合は23.6%に達する。上位30都市の合計GDPは全体の43.5%を占めている。つまり、上位10%の都市が全国4割以上のGDPを生み出しており、中国経済の発展がGDPランキング上位30都市に高く依存していることが明らかとなった。



 DID人口ランキング上位30都市


 密度は都市問題を議論する際の重要なキーワードだ。「中国都市総合発展指標」では、1㎢あたり5000人以上の地区をDID(Densely Inhabited District:人口集中地区)と呼び、人口密度に関する正確かつ効果的な分析を行っている。


 DID人口ランキング上位10都市は上海、北京、広州、深圳、天津、重慶、成都、武漢、東莞、温州で、この10都市のDID総人口が全体に占める割合は22.8%に達する。上位30都市のDID総人口は全体の43.2%を占めている。つまり、DID人口ランキング上位10%の都市には、全国4割以上のDID人口が集中していることになる。


 注目点は、中国298都市(地級以上)のGDPとDID人口の相関関係を分析した結果、両者に強い相関関係がみられ、相関係数が0.93の高水準に達し、「完全な相関関係」を示したことだ。さらに、GDPとDID人口という二指標のランキング上位30都市のうち26都市が重複した(順位は一部異なる)。これらは、DID人口の重要性を示しており、今後の中国の都市発展ではDID人口の規模と質に注目しなければならない。



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