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japanese.china.org.cn |15. 07. 2021

EVは経済提携の新天地 上海モーターショーを見て

タグ: 電気自動車


 日本メーカーが新作を展示


今年4月、上海でモーターショーが開幕した。


筆者も駆けつけ、全館を見て歩いた。トヨタは新型EVを出展していた。筆者は自動車専門記者ではないが、トヨタのEVの車体を見て、トヨタが最も素晴らしいデザインを用い、燃料自動車の最新モデルをEVに振り向けていると感じた。これからの市場の見通しと中国で実現できる販売台数に同社は十分満足できるだろう。


上海モーターショーにはホンダや日産なども当然EVを出展しており、ブースの最も人目を引く位置に展示し、中国EV市場に対する意欲をみなぎらせていた。


自動車部品に関しても、日本の自動車メーカーの実力には見るべきものがある。今年1月1日に設立されたばかりの日立Astemoは先進的なEVのエンジンシステムと車両運動制御に関する部品をアピールして展示していた。筆者の印象では、日立製作所と本田技研工業の合資新会社は車載設備とソフトに対して、燃料自動車と異なりEVを含む新エネ車の情報技術(IT)に対する需要が大きく、関連市場のニーズに応えようと全力を挙げつつある。


日東電工もEVに各種原材料を提供する企業だ。上海モーターショーで、同社がスマート化、新エネ自動車、自動運転に関して、電池の通気性フィルムや電機絶縁紙などの新材料を提供できることを示していた。


日本企業が本格的にEV市場参入を検討するのであれば、その関連部品の需要は膨大だが、それには部品メーカーのモデルチェンジが前提条件だ。上海モーターショーに出展していた部品から見て、日本企業の準備はすでに十分だ。日本企業がEV生産に乗り出す時、筆者はこうしたモデルチェンジには大きな困難はないと思われる。もし日本で急速なモデルチェンジが困難な場合、日本企業はまず中国で関連製品をデビューさせ、新市場の開拓を選択すべきだろう。


 

トヨタが4月の上海モーターショーで新EVシリーズの第1弾モデルとして発表したコンセプトカーの「TOYOTA bZ4X」(東方IC)

 

 中日経済交流の新モデルに


市場が先行している中国ではEV部品やEV本体のデザインコンセプトなどの面で新たな課題に直面している。これは中国企業によってのみ解決される問題ではなく、日本企業も研究開発を通じて解決すべき問題だ。ここではどこの技術が絶対的に優勢かは問題ではなく、必要なのは研究開発、テスト生産、量産体制など節目節目での国際的な企業間提携であり、当然そこには競争も生まれる。中国のEV市場に参入してみなければ、市場需要の実態を理解できないし、本国のEVメーカーが新たな躍進を遂げるのも難しい。


EV関連の中日提携で新たな中日経済交流のモデルが開拓されるに違いない。こうした開拓は両国関係に大きな影響を与え、経済交流を新たな段階に進ませるだろう。


人民中国インターネット版 2021年7月15日


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