貴州の橋の数が10倍に　山から海に向かう夢を叶える

現在建設中の花江峡谷大橋の設計上の全長は2890メートル、メインスパンは1420メートル、橋面から水面までの垂直距離は625メートル。2025年の竣工後、山間部としてはメインスパンと高さが世界一の橋になる見込みだ。その下に位置する花江大峡谷は「地球の大きな裂け目」と呼ばれ、橋面との高低差は1000メートル弱。

　2億年以上前の一連の地殻運動により、大洋に位置していた貴州で山と谷が形成された。125万8000の山が誕生した。

　百万の山が貴州を海や川と隔てた。

　山を出ることは、山によって閉じ込められている貴州の人々の長年の夢だ。

　新華社記者の周暁農は1989年12月13日の「中国の貴州は橋の博物館」と題した記事の中で、「貴州省には2900基を超える橋がある。山を渡り谷を渡り、3万キロを超える道路をつなぐ。車で平均10キロ進むと橋を1基見ることができる。中国交通部の専門家も先ほど現地を視察し、貴州はまさに橋の博物館と賛嘆した」と記した。

　記者の欧東衢は2022年に再び貴州の橋をテーマとした取材で、「全国で唯一平原の支えを持たない省である貴州は20万キロを超える道路を完成させた。高速道路の距離は8000キロ超。すで3万基弱の橋を建設中か完成させており、高度で世界トップ100の橋のうち半数弱が貴州にある。貴州の橋は数が多く、種類が豊富で、技術的に複雑で、施工が極めて困難で、数十件の世界一を樹立した。桁橋、アーチ橋、吊橋、斜張橋などを網羅し、現在のほぼすべての種類を網羅している。名実相伴う『橋の博物館』だ」と記した。

　貴州の橋の数が30数年で十倍に増えるとは誰が想像しただろうか。