中国人民銀行(中央銀行)の報道官はこのほど、人民元レート決定システムの改革について、記者の取材に応えた。
――新しい人民元レート決定システムの内容と特徴はどんなものか。
今回の人民元レート決定システム改革の内容は、人民元レートを米ドルのみに連動させるのではなく、中国の対外経済発展における実状に合わせ、いくつかの主要通貨を選び、それぞれに相応のウエートをつけて「通貨バスケット」を構成するものだ。同時に、国内・海外の経済金融情勢に応じ、市場の需給を基礎に、通貨バスケットを参考に人民元の対各通貨レートの変化を計算し、人民元レートへの管理と調整を進め、人民元レートの合理的でバランスの取れた水準での基本的安定を維持する。通貨バスケットを参考にすることは、外貨間のレート変動が人民元レートに影響することを意味するが、通貨バスケットへのペッグ制をとるのではなく、これとは別に市場の需給関係を重要な根拠として、管理された変動相場制を形成することを意味する。
レートの合理的でバランスの取れた水準について試算した結果に基づき、人民元の対ドルレートを即日(21日)2%切り上げ、1ドル=8.11元とする。この切り上げ幅は、主に中国の貿易黒字と構造調整のニーズを基に決められたものであり、国内企業の構造調整推進への対応力にも配慮している。
「人民網日本語版」2005年7月22日