中国人民銀行(中央銀行)の報道官はこのほど、人民元レート決定システムの改革について、記者の取材に応えた。
――今回の人民元レート決定システム改革の実施後、人民元レートが大幅に変動するおそれはないか。
人民元レートの大幅な変動は、中国の経済・金融の安定に大きなダメージをもたらすものであり、中国の根本的利益には合致しない。今回の人民元レート決定システム改革によってこうした状況が出現することはあり得ない。
第一に、レート決定システムの改革後、人民元は単一通貨のみに連動するのではなくなり、市場の需給を基礎に、通貨バスケットを参考に調整されるようになる。客観的にみて、国際市場における主要通貨レートの相互の変動が、人民元レートの変動幅を縮小させることになる。
第二に、リソース配分における、レートという経済の「てこ」の基礎的役割が強化される。これに伴い、外国為替の需給関係がより整理され、国際収支調整のシステムが徐々に整い、国際収支が基本的なバランスに向かう。人民元レートの安定に向け、着実な経済的基礎がうち立てられたことになる。
第三に、中国はマクロ経済政策を積極的に調整し、さまざまな改革を着実に推進し、人民元レートの安定に向け、良好な政策的環境を提供する。
最後に、中国人民銀行は調整水準の向上、外為管理の改善、人民元レートの合理的でバランスの取れた水準での基本的安定の維持に向けて努力していく。
「人民網日本語版」2005年7月22日