わが国最古の長城はどこにあるのか――。河南省の魯山県で開かれた「楚長城学術シンポジウム」で、紀元前688年に築造された楚国の長城がわが国最古の長城であることで学者、専門家の見解が一致した。河南省内の楚国の長城は、東・西・北部の3ヵ所に残っている。全体の輪郭は「U」字形をなし、平頂山市の魯山県と叶県、舞鋼市と南陽市の方城県、南召県にまたがる総延長約800キロ。なかでも南召県の板山坪鎮南部に残る周家寨楚長城は全長20キロ余り、城壁は天然石を積み上げて造られ、一部崩れ落ちているがほぼ原形をとどめている。この長城は周家寨を中心に、外廊壁と内城壁、城門前の小城壁で構成され、両方から敵を挟み撃ちする小城壁にはのろし台があり、楚国長城の関門と見られる。
春秋から戦国時代中期にかけて、南陽市や平頂山市が管轄する一部の県は楚国の領地となり、同国の北部辺境地帯だった。専門家や学者は実地調査や論証を通じて、河南省に残る楚国の長城がわが国最古の長城だと確認した。
「チャイナネット」2002年10月31日