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春季の養生は適宜に補すべきである
適宜に補すること

「漢方医学の理論は、春季の養生は適宜に補し、補して燥することなく、季節の変化に合わせることを原則としなければならない」とされている。深圳市第二人民病院漢方医学・西洋医学結合科主任の張仲海教授は次のように語った。春季の養生は冬季の濃厚な養生と異なり、春季は発生の季節にあり、病原微生物の生長と繁殖が盛んな季節でもあり、気候が暖かくなり、降雨量が増え、人体の新陳代謝が盛んになることが加わわり、そのため、春の養生は気を益して脾臓を丈夫にする漢方薬、例えば党参、西洋ニンジン、白朮、淮山などの漢方薬草を主に使い、栄養を補し、消化と吸収の機能を強化し、みずからの免疫力を向上させるなどの面から着手すべきである。春季は蒸暑の疾病が発生しやすいため、養生の際に大青葉、スイカズラ、茯苓、ハトムギの実など熱を下げて解毒する漢方薬を使うのがよく、のぼせを防ぐ。

保健

張主任は人びとに次のように注意を促している。健康食品は保健を主とするもので、治療薬に取って代わることができず、そのため、使うならば役に立つようにしなければならないが、体を傷つけてはならず、そのうち補して燥でないことが非常に重要であり、例えば春季に合った西洋ニンジン類の品種がそれである。でも、特に指摘しなければならないのは西洋ニンジンはニンジン類に属するが、気、血を大いに補う赤ニンジンと異なり、干したニンジンは性と味が甘で温かく、非常に虚弱な体でなければそれを使うことは適さない。西洋ニンジンの最も大きな利点は補して燥でないことである。

飲食

よく言われるように、「病は口より入る」ということである。細菌の繁殖が速い春は、飲食の調節も春の養生のカギとなるものである。深圳市第二人民病院栄養科の陳医師は、春季の飲食は薄味のものをよく摂取し、主食の量の規制に注意し、動物の内臓を食べることは少なめにし、ビタミン類に富む食品を召し上がるべきである。そのほか、飲食の衛生に注意し、病は口より入るということを防ぐべきであると見ている。

春季の飲食の3つの注意事項

春の気候では、飲食の面で次の3つの「時」の違いに注意すべきである。

早春には、陰、寒がだんだん退き、陽気の発生が始まり、暖かかったり寒かったりする。中国の伝統医学の「春と夏は陽を養う」という理論に基づいて、この時には、ネギ、ショウガ、ニンニク、ニラ、からし粉を適切により多く食べるのがよく、これは陰、寒を取り除くことができるだけでなく、春の陽気の発生を助けることになる。その中に含まれた有効な成分は、殺菌して病気を防ぐ効能もある。こうした時は性が寒の食品を少なめにし、陽気の発生を阻止すべきである。

仲春、古人は、春は肝臓にあると云う。肝臓は風、木を受けて、仲春の時に肝臓の気が万物の発生にともなってきわめて盛んに偏るようになる。中国の伝統医学は、肝臓が盛んであることは脾臓(木は土を制する)を傷つけることになり、脾臓、胃の動きに影響を及ぼすと見ている。そのため、唐代の薬王と言われる孫思邈はかつて「春の日になると、脾臓の気を養うため、酸っぱいものを省き甘いものを増やさなければならない」と語った。この時にはナツメ、ハチミツ、おこげのような脾臓、胃を補する食品を適切に食べ、酸っぱいものあるいは脂っこいものなど消化しにくい食品を少なめにする。この時になると、ちょうどさまざまな栄養に富み、病気を治す作用もある野菜の収穫の時でもあり、例えばナズナ、スベリヒユ、ドクダミ、ワラビ、タケノコ、ちゃんちんの若芽などは、チャンスを逃がすことなく召し上がるべきである。

晩春には、気温が日々上昇し、この時には薄味のものを主とすべきで、良質の蛋白質類の食品、野菜、果実を適切に召し上がるほか、緑豆のスープ、アズキのスープ、ウメのスープおよび緑茶を飲むのがよく、体内のうっ積した熱をとる。ヒツジの肉、イヌの肉、辛味の寄せ鍋、トウガラシ、サンショウ、コショウなどの辛すぎるものと熱すぎるものは避け、かぜの熱がのぼせに変わり、できものなどに変わるのを防ぐ。

「チャイナネット」2003年4月3日

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