「毎日少量の飲酒でも健康に有害」――ドイツの科学者がこんな研究を発表した。独フランクフルト紙が伝えた。
研究を行ったのはエアランゲン市の精神神経科病院に勤めるステファン・ブレヒ氏。ブレヒ氏によると、飲酒により、たんぱく質を構成するアミノ酸の1つであるメチオニンの分解が阻害され、分解過程で生じる中間物質の総ホモシステインの体内濃度が上昇する。ホモシスティンは血中アルコール濃度が下がる過程で発生し、大脳の細胞に損傷を与える物質で、飲酒頻度または飲酒量が多いほど増加する。
ブレヒ氏は「アルコール飲料の種類に関係なくこの作用は発生し、毎日小さいグラス一杯のワインやビールを飲んだだけでも、記憶力と思考能力に損傷を与える」と指摘している。葉酸などの物質により体内tHcy濃度を調節すれば、治療の可能性もあるという。
「人民網日本語版」2003年9月10日