衛生部の王隴徳副部長(国務院エイズ対策活動委員会弁公室主任)はこのほど、現在の中国のエイズ対策活動などについて、記者の質問に答えた。
――現在、エイズ対策活動にはどのような困難や問題があるか。
第一に、一部の地域・部門の指導者が、エイズ対策活動を十分に重視せず、誤った認識をもっていることが挙げられる。エイズ対策への責任感が弱く、指導に力を入れておらず、エイズの観察、検査、宣伝、関与、治療、ケアといった措置を効果的に進めるうえで大きな制約や障害になっている。
第二に、エイズの大規模な流行を引き起こす可能性のある危険な要素は、比較的長い時間をにわたり根絶が難しいとみられる。例えば薬物常習者の総数は増え続け、性交渉を通じてエイズウイルスに感染する割合も年々増加している。しかし、海外で効果が証明された予防措置は、まだ明確な政策的支持を欠いている。
第三に、エイズ対策の宣伝や教育は力量も内容も不十分なもので、宣伝活動がいまだに常態化していない。
第四に、エイズの情報漏れや虚偽報告の問題が深刻だ。情報が正確でないため、国が関与策、患者の医療、経費の投入、薬物製造といった関連政策を制定する上で、重大な困難を引き起こしている。
第五に、エイズが一部の地域の社会・経済に与えている深刻な影響が徐々に表面化し、現地の経済発展を制約し、さまざまな社会問題を引き起こしている。
「人民網日本語版」2004年4月9日