世界保健機関(WHO)のモント顧問は21日、「2004年インフルエンザ疾病予防中国フォーラム」に出席し、「中国でのインフルエンザの監視データと、各国の感染傾向を見ると、今冬に中国の一部地域でインフルエンザが大流行する可能性を排除できない」と表明した。
モント顧問によれば、全世界では年間6億~12億人がインフルエンザを発症する。このうち重症患者は300万~500万人、死亡は20万~50万人で、重症患者の死亡率は、8~10%に上る。特に発展途上国への被害は軽視できない。WHOは今年3月のジュネーブでの会議で、起こりうるインフルエンザ大流行への対策を講じるよう呼びかけるとともに、インフルエンザ予防に向けた中国政府の努力を称賛した。
中国工程院(アカデミー)の鍾南山教授は「中国はインフルエンザの多発地域。毎年、インフルエンザの流行や地域的な大流行が起きており、今年も軽視はできない」と指摘する。インフルエンザの危険性を正視し、積極的に有効な予防策に取り組まなければならない。疫学的調査からわかる最良のインフルエンザ予防法は、最新のワクチンを毎年接種することで、これは医療リソースの節約にもつながる。
「人民網日本語版」2004年8月23日